2016/12/31

栄養士コラム Vol.3 筋トレをする人に炭水化物(糖質)は必要なのか? ~筋肉と糖質の関係について

筋トレをする人に炭水化物(糖質)は必要なのか? ~筋肉と糖質の関係について
 
糖質がなぜ太ってしまうのか。糖質制限でリバウンドしてしまうのかを前回お話しました。
今回は、筋トレをする人に糖質は必要なのか?筋肉と糖質の関係についてお話しします。

まずはじめに、LIVITOは糖質制限で痩せさせるジムではありません。
私がLIVITOの食事方法を聞かせてい ただいて、他のジムとは全然違う!LIVITOの管理栄養士として携わりたいと思った大きなポイントです。


良いトレーニングをして良い筋肉をつけるためには炭水化物(糖質)は絶対に必要です。
その理由を2つ解説していきます。


1、筋肉にエネルギーを与えいい筋トレをするために炭水化物は重要!



筋肉にエネルギーを与え良い筋トレをできるようにするためです。これはとても重要です。このことをしっかり理解していない状態で筋トレを行うとかえって筋肉を減らしてしまう可能性さえあります。

筋肉のエネルギー源とは?

筋トレの際に使うエネルギーは筋肉に蓄えられているグリコーゲンと言われる糖分です。
グリコーゲンが足りないと筋肉はエネルギー不足になりトレーニングの際に十分な力を発揮することができません。
そして、身体のどこかを分解してエネルギーを補おうとします。実はその際に分解されてしまうのが筋肉です。
グリコーゲンが不足してしまうと身体は筋肉を分解して糖分を作りエネルギーを補給しようとしてしまいます(糖新生)。
つまり、筋肉をつけるはずの筋トレでどんどんと筋肉が分解され反対に筋肉が減ってしまうという事態を招きかねないのです。
糖質制限食で、1日あたり、筋肉が50~75gずつ崩壊していくといわれています。
筋トレをする人はそれ以上減ってしまうことになります。

筋肉が分解されるのを防ぐためには?

筋肉が分解されるのを防ぐためには普段からしっかりと炭水化物を摂取しておくことが大切です。
つまり、筋肉に貯蔵されているグリコーゲンの量を増やすことで運動をしてもグリコーゲンがなるべく不足しない状態にしておきます。
糖質を十分に摂らず栄養不足の状態で筋肉をつけようと必死にトレーニングをしても身体は決して筋肉を強化しようとしません。


2、筋肉を減らさず補強するのに炭水化物が必要


炭水化物が筋肉を補強するのには2つの理由があります。

1.炭水化物がインスリンの分泌を増やす
2.テストステロンが作用する形にしてくれる

この2つが筋肉を補強する理由について解説していきます。

なぜインスリンが筋肉の補強をするのか?

インスリンとは、炭水化物を食べると膵臓から出て、血糖値を下げる働きをします。またインスリンは血液の中の糖を分解して細胞に運ぶ働きをします。これにより身体は食べたものをエネルギーとして使うことができます。

しかし、インスリンの働きはこれだけではなく、筋肉を補強するために非常に重要な役割を担っています。インスリンは筋肉の材料となるたんぱく質を作ることを助けてくれます。 また、同時にたんぱく質が分解され筋肉が減ってしまうことを予防してくれる効果もあります。

このことから筋トレで筋肉を増やすためにはインスリンは必須であるといえます。

テストステロンが作用する形に変えてくてる

2つ目はテストステロンが作用する形に変えてくれることです。テストステロンとは、男性ホルモンで、筋肉を作り脂肪を分解してくれる働きがあります。 そして、テストステロンの量を増やすことが筋トレを行い筋肉の量を増やすうえでは非常に重要です。
テストステロンが働くにはインスリンが必要です。インスリンがなければ血液の中にテストステロンの働きを邪魔するホルモンが増えてしまい、十分に働くことができなくなってしまします。
これでお分かりいただけましたか?筋肉の栄養となる炭水化物を摂ることが筋トレをする人にとっては絶対に必須なのです。

LIVITOのフードコントロールは、糖質制限で痩せるダイエットではありません。食事量を減らし、食べるのを我慢して痩せるのではなく、食事内容を見直し健康レベルを上げ痩せるものです。 だから美しく健康的に痩せそして維持することができます。